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【玉ねぎ農家マダムミナコの「旬」を食べよう!】第1回

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レポーター紹介

投稿者玉ねぎ農家マダムミナコ
性別女性
年代40代
住まい南あわじ市
趣味
自己紹介25年の都会でのサラリーマン生活を経て、淡路島で玉ねぎ農家になりました。淡路島の食の魅力を中心に、農家目線で発信していきます!

第1回「玉ねぎの旬は、いつ?」

はじめまして!玉ねぎ農家のマダムミナコです。

淡路島の特産で有名な「玉ねぎ」を生産している農家です。
実は2011年に夫婦で脱サラした大阪からの移住組でもあります。

そんなわたくしがご紹介していくのは、淡路島の旬な野菜や果物と、それを美味しく食べられるスポットなど。

スーパーにいけば、一年中きゅうりもキャベツもある現代ですが、やはり美味しいのは産地ごとの旬の時期、そして美味しいだけではなく栄養価も高いのです。温暖で降雪の少ない淡路島は、玉ねぎ以外にも美味しい野菜や果物の産地!訪れる季節ごとの旬を知っているとまた楽しみ方が増えますよ!

 

ということで、
第1回目はやっぱり「淡路島産玉ねぎ」からご紹介します!(笑)

 

 

【淡路島産玉ねぎの旬】

玉ねぎは「貯蔵野菜」でもあるので、年間通してほぼいつでも手に入る食材。旬を知らない方も多いのではないでしょうか?

淡路島の玉ねぎの旬は、4月から6月。
(最近はもっと早く収獲できる品種も出回っていますが)

秋に種まきをして春から初夏に収穫します。

兵庫県が玉ねぎの全国シェア第3位、そのほとんどは淡路島で生産されています。
ちなみに1位の北海道は、春に種をまいて秋に収穫と、ちょうど逆のシーズンになります。

 

まず、4月になると出来てくるのが「新玉ねぎ」。柔らかいので手で土の中から掘り取り、その場で根と葉をハサミで切っていきます。(これを青切りと言います)

切った玉ねぎは切り口をお日様に向けて半日ほど乾かし、コンテナに入れて田んぼから持ち出し、すぐに出荷します。
淡路島玉ねぎは甘味が強いのが特長ですが、この新玉ねぎは、辛みが少ないので生食しやすく大人気。ちょうどGWの観光シーズンにもあたるため島内の土産店はこの新玉ねぎが山盛りです。


そして6月に入ると、通年出回る貯蔵タイプの玉ねぎの一斉収穫が始まります。
ちょうど梅雨入り時期とも重なるので、天気の良い日を狙って6月初旬から中旬くらいまでの間に一気に収穫するのです!
この時期の田んぼではあちこちにコンテナが並び、なかなか壮観です。


そして田んぼから玉ねぎが持ち出されると、息つく間もなく、田植えの準備。

『え?田植え?』

と思われるかもしれませんが・・・はい、淡路島の玉ねぎはお米との二毛作が伝統なんです!なので畑から水田へ。夏の間に水田にすることで太陽消毒にもなり、毎年美味しい玉ねぎができるという訳です。

 

ちなみに、下の2枚は同じ田んぼで、たった1週間違いで撮ったものです。


まるで舞台の早変わりみたいですね!この時期は夜遅くまでトラクターの音が聞こえることもあるんですよ。

そして農家はこの田植えが終わるとホッと一息つき、「泥落とし」と言って、ご馳走を食べに外食したりします。

 

 

【淡路島産玉ねぎの甘さの秘密】

ところで淡路島玉ねぎは、甘く柔らかいのが特長ですが、なぜでしょう?

その秘密は、土質にあります。まず周りを海に囲まれているため海のミネラルが豊富であり、砂地であること。玉ねぎは他の野菜以上に水捌けが大事なのです。

そして冬に降雪が少なく日照時間が長いこと。秋に種まきして冬に定植します。真冬は大きくならずにゆっくり育ち、春の訪れとともに一気に大きくなります。この間約8ヶ月。土の中にいる期間が長いため、土質がとても大事なのです。


 

【淡路島産玉ねぎを食べよう!】

さて、では淡路島に来たら、どこで玉ねぎを食べたらいいのでしょう?

答「どこでも食べられます」(笑)

だいたいどのお店でも淡路島玉ねぎを使っているからです。

 

ではいつ来たら食べられるでしょう?

答「ほぼいつでも食べられます」(笑)

春は新玉ねぎ、それ以外の季節は貯蔵タイプの玉ねぎが食べられます。

 

例えば夏なら「鱧(はも)しゃぶ」がおすすめです。

最初に玉ねぎの旨みが溶け込んだ出汁で食べます。まず最初に鱧のアラと玉ねぎをどっさり投入し、煮込みます。どんどん出汁が甘〜くなっていきます。食べ進めるほどに鱧の出汁が濃くなり、〆は特産の手延べそうめんが出汁の旨味を最後まで吸い尽くしてくれる、淡路島の名物料理です!

上の画像は福良にある「心鮮料理・万代さん」の「はもしゃぶコース」。大きな鱧は、卵、骨の周りの身までまるごと食べ尽くすことができます。ビックリするほど入る玉ねぎはどんどん出汁に変わっていきます。

(季節によりメニューにない場合もございます。内容や価格は直接お店までご確認ください)

 

 

そしてやっぱりBBQにも玉ねぎは欠かせません!
実は淡路島で育つ「淡路牛」の牛糞は玉ねぎの堆肥(土づくりの元となる肥料)なんですよ、相性バツグンですね!

今年の夏から日帰りBBQが始まった「阿万のペンション・AMA TERRASSEさん」では、淡路肉の塊肉と鮑やサザエなど近海で取れた海鮮も楽しめて、ちょっと他では味わえないゴージャス感と開放的な空間が魅力です。

 

 

脇役というには存在感があり、主役を最大限に引き立ててくれる「玉ねぎ」。

淡路島に来たら玉ねぎは外せませんね!

※記事内容は取材当時の情報です。詳細は各イベント・施設・店舗までお問い合わせください。

Date:2020.11.25